五十肩のよくある質問
五十肩とは、「50歳前後に生じる有痛性疾患」、と文献にあります。
当院でも五十肩を抱える方が多くお見えになります。
世間一般には、
ほかっておいても(放置しておいても)治る、とか
冷やせばいいとか、いや、温めたほうがいいとか、
動かさないと関節が固まるから痛くても動かさないとダメとか、
こういった話は、五十肩に関わった方なら聞いたことがある話かもしれません。
解答は、「状況による」 ではないでしょうか、
答えになってない、、かもしれませんね。
まず、
「放置しておいても治る」
ですが、確かに放置しておいても、いずれは痛みは治まると思いますし、
肩の動きもある程度は改善してくるかもしれません。
なので、放置しておいていいのか、ということになりますが、
何らかの治療をしたほうが、その痛みのある期間を、短くすることができるでしょうし、
痛みそのものも和らげることもできるでしょう。
五十肩が治るのに、1年かかったとか、2年かかったなどという話を聞いたことがあります。
あくまで経験した中での話にいなりますが、30年近くこの世界に携わっていますが、施療させていただいた中で、1年かかったということはなかったと思います。
ただし、1回2回の施療で治るということは、なかなかないことは確かです。
また、放置しておくと、痛みは楽になったけれど、反対側と比べて明らかに動きが悪いままになってしまった、ということになるかもしれません。早くから施療することで、関節の動き(可動域)の悪さが残ってしまった、ということにはならないと思っています。
次に
「冷やすといいのか、温めるといいのか」
あらゆる疾患に当てはまると思いますが、その時の状況により変わると思います。
非常に強い痛み、じっとしていても痛い、患部に熱がある、
こういった場合は、冷やします。
同じ痛みでも、鈍痛、重い痛みの場合は、温めます。
冷やすのか、温めるのか、分からない方によく説明をするのは、
気持ちがいいと感じる方でいいですよ、と話します。
要するに、身体に聞いてみましょう、ということです。
次に
「動かさないと関節が固まってしまうので、痛くても我慢して動かしたほうがいい」
これも、その五十肩の状況により、アプローチが変わってきます。
先ほどの冷やすか温めるか、との話と同じになりますが、じっとしていても痛みがある、患部に熱を持っている場合は、やはり無理に動かさないほうがいいでしょう。
強い痛みが落ち着いた状態でしたら、少しずつ動かし行くことになります。
このあたりの判断は、やはり素人判断ではなく、専門の指導の下で行うようにしてください。